佐々木塾

「一人ひとりの階段」

青葉台中学校 W.S.
明治大学付属明治高等学校 合格

 合格が発表される一分前。今まで感じたことのない緊張と共に,絶対的とも言える自信を,私は持っていました。

 二階にある佐々木塾に上る階段は,私にいろいろなことを思い出させてくれます。初めて塾に言った時は,不安と緊張と少しのわくわくと一緒にあの階段を上りました。暗唱テストがある日には,英文をぶつぶつ言いながら上って転びそうになり,都道府県テストがある日には大急ぎで上りながら友達とクイズを出し合っていました。
中学生になってから一回り大きくなったリュックを背負いながら英文をぶつぶつ言って転びそうになったり,終わっていない宿題のことを何と言えば良いか考えたりしていました。

 三年生になって夏期講習が始まり得意科目が一つもなかった私は,何か得意にならなきゃという思いでいっぱいでした。
しかし,何年もの苦手が蓄積していた数学という壁は私の想像以上に手強いものでした。同じ学校を受ける人たちが力をつけ準備を進めていく中で私は巨大な不安におそわれ,逃げ出したくなってしまいました。

 そんな私が初めて解いた過去問の十点という点数。泣きながら階段を下りていったのを覚えています。でもN先生はこんな私に根気強く基礎の基礎から丁寧に教えてくださり,まだ諦めちゃだめだと感じました。今思えばあの十点は私の大きなエンジンでした。

 国語のH先生は,問題の解説をするだけでなくいろいろな問題の解き方まで教えてくださり,受験直前の時期には難関校の問題も確実に解けるようになってきていました。得意科目は国語だと自覚できたことは,大きな安心でした。

 ある日どうしても塾に行きたくなくて,授業が始まる時間になっても家でうずくまっていました。それでも母に励まされなんとか塾に向かい,今までで一番ゆっくりぐだぐだと階段を上りふと顔を上げたところにいたのが,塾長先生でした。もう,こんな時期なのに遅刻してしまった,きっと怒られるー。そんな私の予想ははずれました。「そうだよね,大変だよね。いいんです,あと少し頑張りましょうね。」
 小学校五年生から私達を見守ってくださっていた塾長先生は私の顔を見ただけですべてを察し,温かいお言葉をくださったのです。私は涙がどんどん出てきて,「はい。」と答えるので精一杯でした。

 合格して,恩返しをしたいという思いが,私の中に確かに芽生えました。そして,M先生の面接練習は,一回終わるたびに何百もの収穫がありました。ただただ塾生一人一人のために,一人一時間以上も時間を割いてくださるM先生に出会えたことは本当に幸せなことです。本番では教えていただいたことすべて出し切ることができ,私の伝えたい思いをひきだして的を射たアドバイスをくださったM先生には感謝しかありません。

 合格発表のページに私の受験番号は確かにありました。今,心から佐々木塾に入ってよかったと思っています。お世話になりました。



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